子どもとの時間を取り戻すために  その1                我が子に会えないある40代男性当事者の思い

2014年01月22日 18:56

 

子供との時間を取り戻すため

2014年1月22日 0:46

我が国では毎年およそ25万組の夫婦が離婚し、そのうち14万組以上に未成年の子供がいると言われています。我が国の民法は、協議上の離婚であれ、裁判上の離婚であれ、離婚後の親権を父母の一方にのみ認める”単独親権制”を採用しています。

 

 離婚後、実質的に片方の親の養育権が認められていないことから、親権と監護権の確保を有利に進めるために、片方の親による同意なき子どもの連れ去りと、親子引き離しが後を絶ちません。子供に会えない現実に直面し、自ら命を絶つ片親の例も出てきています。当事者と呼ばれる方々には様々な経緯があり、複雑なケースも多いと思われます。

 

 我が国も批准している”子どもの権利条約”では、子供が親に会う事は子供の権利として認められており、同居親が子供を別居親に会わせないのは、子供に対する情緒的虐待であると指摘する専門家もいます。しかしながら、別居後に同居親が子供に会わせなくても具体的な罰則は何もなく、引き離された側は子供に自由に会えないため精神的にも追い込まれ情緒不安定になるケースも多く見られます。

 

 民法第766条(平成24年4月1日から施行)では、協議上の離婚をするときには当該協議で「父又は母と子との面会及びその他の交流」を定めることとされました。ここでは、「離婚後」の監護や対応を述べており、協議や調停による合意にせよ、裁判上での審判や判決にせよ、同居親が子供との面会はおろか交渉にも応じず、実効性が確保されていないのが現状のまま、連れ去り側による親子関係の断絶行為が頑なに行われています。

 

 2013年5月、国際結婚が破綻した夫婦間の子供の扱いを定めたハーグ条約への加盟が参院本会議において全会一致で可決したことで、単独親権から共同親権への移行の動きが加速しているように見えます。しかし、共同親権に移行したとしても現状の連れ去り問題は解決しないと予想しています。なぜならば、「離婚前」に行われる連れ去り行為、頑なな親子関係の断絶行為に対しての罰則が何も無いからです。更に、裁判所から子供に会わせるための審判や判決が出たとしても、強制力が無いために長時間子供に会えない期間が増えていくことになります。そのために共同親権の動き、連れ去り問題にあわせて、「法の整備」の必要性が求められています。

 しかし、当事者に直面する課題は「法の整備」だけではないと常々おもいます。もちろん頑なになる相手をとことん攻撃するだけでもないと思います。夫婦の衝突に巻き込まれた子供をどうすれば幸せにできるのか、どうすれば少しでも状況を改善できるのか、自戒の念を持って相手を攻撃せずに如何にして行動するかだと思っています。最初は私も子供に会えない辛さ、感情が先行し何を言っても無駄な相手方への不満・怒り等が共存して攻撃に徹する気持ちで行動していた時期もありました。しかし、子供を中心に考え、反省の気持ちをもって過去を振返ると、一方的には相手を責められない状況であったことも気づくようになりました。相手を責めることは、二人の間に生まれた子供の存在まで責めることと同義であると思うようにもなりました。私も当事者の1人であり、子供に会えないことで長期休職も経験し、睡眠薬を処方しベッドから立ち上がれない状況が何ヶ月も続いたことがあります。

 この状態で政治家でもない一市民として私ができることは、「法の整備」の必要性を国に知ってもらうための活動をすること、自戒の念をもって子供のために如何にすれば失った夫婦間の信頼関係を取り戻せるのかを考え抜き行動すること(ゆえに相手には事実のみを伝えるが批判や攻撃は一切しない。)、それらの活動を子供のために記録に残すこと、この3つだと思っています。